「HERO'S」

細かいところまではわからないが、ぱっと見たところでは5分3ラウンドの試合形式で膠着時はブレイク有りのルールというところがPRIDEとの違いか。ブレイク有りというのはレスリングに近いルールだ。やる方はかなり疲れるだろう。レスリングで5分間のスパーリングを3連荘やるというのは相当タフな練習だが、さらに試合でそれをやるとなると疲れ方はスパーリングの2、3倍にもなる。

それにしても宇野対ハンセンは素晴らしかった。ブレイクルールが発動する余地がなかった。一般的に、両者の実力が均衡している場合は、特にグラウンドになると膠着しがちであると思ってしまうものだが、宇野対ハンセンを見ると、実力が拮抗していても、技術があり、尚且つ互いに攻める姿勢を持っていれば膠着しないことがわかった。
一方、宮田対シャファでは宮田がテイクダウンを奪うもののその後の展開がなくブレイクとなる場面が多かった。さらにテイクダウン後の展開が望めないことがわかった為、スタンドになっても何をやれば良いかがぼやけてしまったのだと思う。これは明らかに宮田の経験不足・技術不足から来るものだろう。しかし、潜在能力が極めて高いことを考えれば、技術さえ覚えれば相当な選手になるはずだ。